青田売りが主流
残念ながら現在のマンション市場は、現物の建物が完成していない段階にもかかわらず、早々に販売を開始してしまうという、いわゆる「青田売り」が主流となっています。購入希望者は、チラシ・パンフレット・そして仮設モデルルームなどでしか物件を判断することができないという状態です。
私は、これがマンションという住居の最大の欠点だと思っています。
一戸建てなら、建売なら完成物件を見られますし、注文住宅も施主と業者が話し合い検討し合いながら建設を進めていくので、ザルなチェックしかしないか、あるいは悪徳業者でもないかぎり、おおむね希望に近い家が建てられます。それに比べて、マンションは業者が決めたプランどおりに建てる建売と同じ状態にもかかわらず、完成物件を見ずして買うしかないのです。
そのため、どうしても予想外、イメージ違いといった問題は多くなりがちです。
なぜこんなに青田売りが当然のようにおこなわれるのか?それは、業者としては資金を少しでも早く回収したいから、というのがもっとも大きな理由でしょう。大きな建物だけに、マンション建設には莫大な費用がかかりますから、月々にかかってくる利息も相当のものになるのです。
しかし、購入側にも問題があります。あまりにも青田買いが当然の状態になってしまっているため、良心的な業者が完成後分譲をやったとしても、「完成済みなのに販売してるって…ひょっとして売れ残ってるの?」というイメージを持ってしまう人も少なくない、というのが現状なのです。
せっかくお客さんのことを考えてるのに、これじゃ報われませんよねえ。ですから、今後しばらくを予想しても、完成後分譲をしてくれる業者が増えるということはあまり期待できないんじゃないか、と思います。
「青田売り」=高リスク
青田売りが主流になってしまっている現状では、気になる物件が青田売りでしか手に入らない、ということになる人も多いと思います。
まず心がけなければいけないのは、青田売り物件に手を出す、ということは、リスクが高い物件に手を出す、というのと同じだということを自覚しておくことだと思います。たとえ欠陥がなくても、「こんなのだとは思っていなかった」というだけでも、長年住むとなればそれは相当なストレスになるからです。
そして分譲ともなれば、賃貸物件のように、気にいらなければいつでも出て行ける、というものではありません。だからこそ、気軽に「あ、ここいい感じ、ここに決ーめた」なんて衝動買いをしてはいけないのです。実際こういう人ほど、後悔する率が高いと思います。
大げさでなく、あなたたち家族の一生を左右する、とても大きな買い物なのですから、あらゆる角度からの検討が必要です。「面倒だなあ」と投げやりにならず、自分たちが心から納得してから契約にのぞむよう、がんばりましょう。